スキーやスノーボードを楽しむ際、ゴーグルは欠かせない重要なギアです。ゴーグルは風や紫外線から目を守り、顔の上半分を暖かく保つことで、快適な滑走をサポートします。また、寒くて風の強い天候でのスノーシューやクロスカントリースキーでも、ゴーグルの着用が推奨されます。
ゴーグルは種類が豊富で、形状やレンズの色、機能もさまざまです。自分に合ったゴーグルを選ぶためには、それぞれの特徴を理解することが大切です。ここでは、あなたのニーズに最適なスキー・スノーボード用ゴーグルを選ぶためのポイントを紹介します。
レンズの形状

ゴーグルのレンズ形状は、大きく分けてシリンドリカルレンズ(平面レンズ)と球面レンズの2種類があります。
シリンドリカルレンズ(平面レンズ)
シリンドリカルレンズは、顔全体を覆いながらも垂直方向には平らな形状をしています。価格が比較的リーズナブルで、初めてゴーグルを購入する方や予算を抑えたい方におすすめです。
このタイプのレンズでも、風や紫外線から目をしっかり保護できます。ただし、視界の広さや歪みの少なさでは球面レンズに劣る場合があります。
球面レンズ
球面レンズは、レンズが縦方向にもカーブしており、目の形状により近いデザインになっています。このカーブにより、視界の歪みやグレア(まぶしさ)を軽減し、より広い視野を確保できます。価格はシリンドリカルレンズより高めですが、快適な視界を求める方には球面レンズがおすすめです。
追加情報:
- 最近では、シリンドリカルレンズでも高品質なものが増えており、コストパフォーマンスに優れた製品もあります。
- レンズの形状は好みや用途に応じて選びましょう。
レンズのカラーと可視光線透過率(VLT)

ゴーグルのレンズカラーは視界に大きく影響し、天候や光の状況に合わせて選ぶことが重要です。レンズの色合いはVLT(Visible Light Transmission:可視光線透過率)という数値で測定されます。
- VLTが低い(5%~20%):晴天時に適しており、強い光を遮断します。
- VLTが高い(50%以上):曇天や夜間に適しており、光を多く取り込みます。
明るい色合いのレンズ
- カラー例:ローズ、イエロー、オレンジ、クリア
- 特徴:光を多く取り込み、コントラストを高める効果があります。
- 適した状況:曇りの日、雪や霧が多い日、夕方や早朝
暗い色合いのレンズ
- カラー例:ダークグレー、ブラウン、エメラルド、ミラーコーティング
- 特徴:光を遮断し、眩しさを軽減します。
- 適した状況:晴天時、強い日差しの日
ミラーレンズはレンズ表面に反射コーティングが施されており、光を効果的に反射して眩しさを抑えます。また、外観がおしゃれな点も人気です。
交換レンズ
天候の変化に対応するために、交換可能なレンズが付属しているゴーグルもあります。状況に応じてレンズを交換できるので、さまざまなコンディションで快適な視界を確保できます。
追加情報:
- 一部の高機能ゴーグルでは、電子制御でレンズの色合いを調節できるものも登場しています。
- レンズのコーティング(撥水、防曇、傷防止など)も確認しましょう。
曇り防止機能

ゴーグルが曇ってしまうと視界が悪化し、安全性に影響します。曇りを防止する機能もゴーグル選びの重要なポイントです。
通気性(ベンチレーション)
ゴーグルには通気口が設けられており、内部の湿気を外に逃がすことで曇りを防ぎます。
- 大型の通気口:空気の流れが良く、曇りにくい
- メッシュやスポンジ素材:雪や水の侵入を防ぎながら通気性を確保
注意点:通気口が多いと風が入りやすくなるため、寒さを感じやすい場合もあります。
曇り止めコーティング
レンズの内側に曇り止めコーティングが施されている製品もあります。
- 効果:レンズ表面に水滴が付きにくく、曇りを抑制
- お手入れ:レンズ内側を擦りすぎるとコーティングが剥がれる恐れがあるため、取り扱いに注意
追加情報:
- ゴーグル内に蒸気がこもらないよう、フェイスマスクやヘルメットとの相性も確認しましょう。
- ゴンドラや室内に入る際はゴーグルを外して湿気を逃がすと効果的です。
フィット感と快適性

ゴーグルのフィット感は、快適さと視界の良さに直結します。以下のポイントを考慮して、自分に合ったゴーグルを選びましょう。
顔の形状とサイズ
- サイズ展開:ゴーグルには一般的に、大人用(ユニセックス)、女性用、子供用があります。
- フィット感:顔の大きさや形状に合わせて、サイズや形状を選びます。顔が小さい方は、小さめのゴーグルを選ぶとフィットしやすいです。
フレームとクッション
- フレーム素材:柔軟性のあるフレームは顔にフィットしやすく、衝撃にも強いです。
- クッション(フォーム):肌に触れる部分のクッションは、厚みや素材によって快適性が異なります。吸湿性のある素材や多層構造のクッションが快適です。
ヘルメットとの相性
スキーやスノーボードではヘルメットの着用が推奨されています。ゴーグルとヘルメットの相性も確認しましょう。
- ストラップの長さ調節:ヘルメットの上から装着できるよう、ストラップの長さが十分に調節できるものを選びます。
- フィット感:ゴーグルとヘルメットの間に隙間ができないようにします。隙間があると冷気が入り、快適性が損なわれます。
メガネ対応(OTGゴーグル)
メガネを着用する方は、OTG(Over The Glasses)ゴーグルを選ぶと便利です。
- 特徴:ゴーグル内にメガネが収まるよう、フレームが大きく設計されています。
- フィット感:メガネとゴーグルが干渉しないか、実際に試着して確認しましょう。
追加情報:
- コンタクトレンズの使用も検討できますが、寒冷地では目が乾燥しやすいため、注意が必要です。
まとめ

自分に合ったゴーグルを選ぶためには、以下のポイントを総合的に考慮しましょう。
- レンズの形状:視界の広さや歪みの少なさを重視するなら球面レンズ、コストパフォーマンスを重視するならシリンドリカルレンズ。
- レンズカラーとVLT:天候や光の状況に合わせて最適なレンズカラーを選びましょう。交換レンズ付きのゴーグルも便利です。
- 曇り防止機能:通気性や曇り止めコーティングなど、曇りにくいゴーグルを選ぶと快適です。
- フィット感と快適性:顔の形状やヘルメットとの相性を確認し、快適に装着できるゴーグルを選びましょう。
- 追加機能:ミラーレンズ、偏光レンズ、フォトクロミックレンズ(調光レンズ)など、必要に応じて機能を選択しましょう。