テントをしっかりとお手入れすることで、使用期間を大幅に延ばすことができます。また、清潔なテントで過ごすことで、キャンプライフが一層快適になります。お掃除が楽になるだけでなく、テントを傷つける石や枝、鋭利なゴミの侵入も防げます。
出発前に、テントの掃除に必要な道具を準備しましょう。ちりとりとほうき、柔らかいスポンジ、少量のきれいな水があれば十分です。
出発前のポイント

キャンプ中もこまめに掃除を
週末以上の長期キャンプをする場合は、2日に一度はテント内を掃除しましょう。
大人数や子ども連れ、ビーチ近くでのキャンプでは、どうしても汚れが入りやすくなります。テントの床を摩耗から守るだけでなく、寝袋やマットなどのギアに砂利が付着するのを防ぎ、使用期間も延ばすことができます。
靴はテントの外に
テント内に土や砂を持ち込まないために、靴は外や前室に置くようにしましょう。どうしてもテント内に靴を持ち込む必要がある場合は、入口で靴底を叩いて汚れを落とし、歯ブラシなどで靴底をきれいにし、袋やコンテナに入れて保管してください。
入口に水入りバケツを用意
泥だらけの道や砂埃の多い場所を歩くときは、テントに入る前に足を洗えるよう、入口に水を入れたバケツとマットやタオルを用意しておきましょう。これでテント内を清潔に保てます。
グラウンドシートを活用
テント用のグラウンドシートは、防水シートのようなシンプルなもので十分です。テントの床を摩耗から守り、石や枝による破損を防ぎます。
また、テント内に入り込む砂や土埃を最小限に抑える効果もあります。
テントを片付ける際のお手入れ方法

テント内の掃除
ギアを片付けたら、ちりとりとほうきを使ってテントの床に溜まった土やゴミを掃き出しましょう。プラスチックや生分解しないゴミは持ち帰り、土や小石などの自然素材はその場に戻しても構いません。
部分的な汚れ落とし
テントやフライシートに付いた泥や汚れは、柔らかいブラシやスポンジで冷水を使って部分的に洗いましょう。乾いた汚れは、柔らかいブラシで軽く擦って落とします。この段階では、家庭用の石鹸や洗剤は使用しないでください。テントの素材を傷める可能性があります。
仕上げに軽く振る
お手入れが終わったら、テント全体を軽く振って残ったゴミを落とします。乾燥したら、テントを丸めて収納袋に入れましょう。出発までに完全に乾いていない場合は、以下の「完全に乾燥させる」方法を参考にしてください。
自宅でのテントのお手入れ方法

取扱説明書を確認
お手入れを始める前に、テントの取扱説明書やラベルに記載されたお手入れ方法を確認しましょう。テントの素材によっては、適切なケア方法が異なります。
平らで滑らかな場所を選ぶ
コンクリートなどの粗い場所でテントを洗うと、見えない傷がつく恐れがあります。テントを洗うときは、防水シートやタープを敷いた上で作業することをおすすめします。
冷水で手洗い
頑固な汚れがある場合は、冷水またはぬるま湯にテントを浸けて洗いましょう。専用のアウトドア用洗剤が使用可能であれば、それを使ってください。
その後、きれいな水でしっかりとすすぎます。テントポールも湿らせたスポンジで汚れや塩分を拭き取りましょう。
ポイント:サビやカビの汚れに洗剤を使う場合は、目立たない部分で試してから全体に使用してください。
完全に乾燥させる
テントを部分的に掃除した場合でも、全体を洗った場合でも、保管前に必ず完全に乾かしましょう。湿ったままだとカビが発生し、取り除くのが難しくなります。
テントを広げて、直射日光を避けた場所で数時間自然乾燥させます。雨天の場合は、風通しの良い屋内やガレージで吊るして乾かしましょう。
テント内の湿気を逃がすために、窓を開けておくと効果的です。ただし、風で砂や埃が入り込まないように注意してください。
適切な保管方法
テントを車で運ぶ際には収納袋で問題ありませんが、自宅で保管する際は通気性の良いゆったりとした袋に移しましょう。
枕カバーなどが適しています。これにより、テントの素材が呼吸でき、カビの発生を防ぎます。
高温多湿な場所は避け、涼しく乾燥した場所、例えばクローゼットなどに保管しましょう。
よくある質問

テントを洗濯機で洗っても大丈夫?
残念ながら、洗濯機での洗浄はおすすめできません。テントのデリケートな素材は、洗濯機や一般的な洗剤の強い力で損傷する恐れがあります。必ず手洗いし、取扱説明書の指示に従ってください。
テントはどのくらいの頻度で掃除すべき?
テントを長持ちさせるためには、使用後ごとに簡単な掃き掃除や部分的な汚れ落としを行いましょう。
キャンプする場所によっては、より頻繁に手洗いが必要になることもあります。例えば、海辺でキャンプをした場合は、塩分を取り除くために使用後にすすぐと良いでしょう。
テントの使用期間を延ばすために他にできることは?
テントが完全に乾いたら、専用の防水スプレーで耐久撥水(DWR)加工を再度施すと良いでしょう。これにより、防水性を維持し、紫外線による色あせも防げます。