完璧な寝袋やキャンプ用キルトでも、適切なお手入れをしなければ性能を維持できません。
次の旅に備えて、大切なふわふわの相棒を最高の状態に保つための、寝袋やキャンプ用キルトの手入れ方法を紹介します。
なぜ服を着て寝ると寝袋が長持ちするのか
衣類を重ね着することで、寝袋の使用期間を延ばすことができます。
ベースレイヤーを着用して寝ると体からの湿気を逃がしつつ暖かく眠れるだけでなく、体の油分が寝袋やキルトに付着するのを防ぎます。
もし寝袋の一部に油や汚れが目立つようになったら、まずその部分だけを手洗いすることをオススメします。
寝袋の洗い方

寝袋やキルトを徹底的に洗うのは、気まぐれや思いつきで行うべきではありません。
長期間使用した場合や、油分や汚れが寝袋のロフト(ふくらみ)を妨げていると感じたときにのみ、完全な洗浄を行うことをオススメします。
ただし、寝袋を洗うと多少の耐水性が失われることに注意してください。
私たちの調査では、自宅で寝袋やキルトに再処理を施しても、工場出荷時と同じ耐水性を得るのは難しいことがわかりました。
しかし、長期間使用すると、寝袋に体からの油分が蓄積し始め、断熱性能が時間とともに低下します。
そのため、徹底的な洗浄でこ汚れを取り除くことが重要です。汚れが残っていると、寝袋の保温性が低下します。
では、寝袋はどのように洗えばいいのでしょうか?
注意: 撹拌機付きの縦型洗濯機は寝袋を破損させる可能性があります。
フロントローディング式の洗濯機(多くのコインランドリーで見つかります)を使用し、洗剤を含まない石鹸を使ってください。
最良の結果を得るために、すすぎと脱水のサイクルを追加で行うことをオススメします。フロントローダーがない場合でも心配いりません。
昔ながらの方法で、浴槽で手洗いしましょう。
では、寝袋にDWR(耐久性撥水)加工されたダウンが使われている場合はどうすればいいでしょうか?
寝袋やキルトに撥水性のダウンが使用されている場合、断熱材の撥水性を維持するために設計されたダウン専用の洗剤を使用することをオススメします。
一般的な洗剤を使用すると、ダウンに水を引き寄せる残留物が残ってしまいます。
DWR専用の洗剤(例えばNikwaxのDown Wash™)を使用することで、断熱材の撥水性を維持しながら、油分や汚れを効果的に取り除くことができます。
数回洗濯した後は、Nikwax Down Proof™を使用して寝袋のDWRコーティングを復元することが重要です。
乾いた寝袋は暖かい寝袋

当然のことのように思えるかもしれませんが、アウトドアでも自宅でも、寝袋やキルトをできるだけ乾いた状態に保つことは、断熱性能を維持するのに役立ちます。
寝袋を洗った場合は、低温の大型業務用乾燥機で乾かすことをオススメします。乾燥機の温度が高すぎると、寝袋の生地が溶けてしまう可能性があるので注意が必要です。
低温設定が重要です。また、寝袋が膨らんで乾燥機のヒーター部分に引っかからないように気をつけましょう。
テニスボールを数個一緒に入れて、乾燥機内で寝袋を動かし続けると良いでしょう。これにより、ダウンの塊をほぐし、寝袋のロフトを復元できます。
寝袋はいつでも吊るして乾かすことも可能です。
プロのヒント: 寝袋を洗って乾かした後、裏返しにして日光に当てましょう。日光に当てることで細菌が死滅し、寝心地が向上します。
寝袋の保管方法
寝袋やキャンプ用キルトを保管する際に多くの人が犯す大きな間違いは、スタッフサックに詰め込んだままにすることです。
これは、過度な圧縮により、徐々に断熱性能を損なう原因となります。多くの寝袋には、スタッフサックに加えて保管用の大きなサックが付属しています。
保管用の袋は通常メッシュ製で、サイズが大きく、断熱材を圧縮せずに寝袋の通気性を確保するよう設計されています。
保管用の袋がない場合は、寝袋を吊るすか、ゆったりと畳んで広げた状態で保管することができます。